先史時代

沖縄の先史時代は土器の出現を境にして、旧石器時代と貝塚時代に分けられる。

旧石器時代

沖縄県に見つかった人骨のうち最古のものは、那覇市で発見された「山下洞人」で、約3万2千年前のもの。
他にも現在の沖縄県内では8ヶ所の遺跡で化石人骨が発見されていますが、旧石器は現在見つかっていません。

貝塚時代

土器が使用され始めたと考えらているのは、紀元前5千年あたりから。この頃、貝塚を中心とした集落ができました。
本土の弥生時代にあたる時期には、九州地方との交易も行われていたらしく、琉球産の貝でできた腕輪が九州の遺跡に多く、遠くは北海道でも発見されています。

古琉球

沖縄に本格的な農耕社会ができあがったのは12世紀頃。
それから薩摩藩の島津氏による統治がはじまるまでを古琉球という。

グスク時代

農耕のはじまりと共に琉球各地には、按司(アジ)とよばれる豪族が誕生し、グスクとよばれる砦を築いて勢力を競いはじめました。日本、中国、東南アジアなどの、貿易上重要な中継地となり、にぎわいをみせます。
日本から平仮名が輸入された他、周辺アジアの国々から多様な文化が流れ込み、これらが後の琉球文化の基礎となっていきます。 (ちなみにグスクはユネスコの世界遺産に登録されています)

三山時代

14世紀には、数多くあった按司も、次第に統一されて3つにの勢力にまとまります。勢力基盤を本島の北部、南部、中部に持つ有力按司は、それぞれ、北山(ホクザン)、南山(ナンザン)中山(チュウザン)といい、この時代を三山時代といいます。三山時代の終わりには先島諸島も本島の勢力下に置かれます。

三山時代は南山の按司、尚巴志の登場によって、終止符が打たれることとなります。結果成立した琉球王国は、王朝交代を経て薩摩藩の占領を受けた後も続き、明治の新政によって「琉球藩」が置かれるまで命脈を保ちつづけました。琉球王国については、別に少し詳しく取り上げてみたいと思います。